・ペリクル型ビームスプリッター
ペリクル型ビームスプリッターは、ニトロセルロース膜を金属筐体内に取付けられた構造をしています。膜の厚さが数µmのため、2面での反射光が1面の反射光に重畳し、ゴーストが除去されます。また、ペリクル型ビームスプリッターは色分散や色収差も最小に抑えられ、ビームを集光する用途に最適です。非常に軽量ですが、薄膜は非常に繊細で取り扱いに注意が必要です。可燃性もある為、低光パワーの光のみで使用可能です。
・結晶型ビームスプリッター
フッ化マグネシウム(MgF2)、方解石、石英、α-BBO, and YVO4などの結晶は、光と結晶の光軸との相互作用により、透過光と反射光に偏光が生じます。結晶ビームスプリッタの利点は、プレート型やキューブ型の偏光ビームスプリッターに比べてレーザに対する損傷閾値や消光比が比較的高いことです。そのため偏光レーザ光源での使用に適しています。結晶型ビームスプリッターはバルク単結晶タイプと、接着剤またはオプティカルコンタクトで複数の結晶を接合するタイプがあります。結晶は熱衝撃により損傷する事がある為、扱いや環境に気を付ける必要があります。
・ブリュースターウィンドウ
ブリュースターウィンドウは、未コーティング基板(UVグレード溶融石英)で、ブリュースタ角で配置すると、その光軸に対するプロファイルが円形になります。ブリュースタ角では、P偏光成分は反射損失無しで透過しますが、S偏光成分は一部に反射します。ブリュースターウィンドウは重ねて配置して偏光子として使用したり、ビームの偏光比の向上に使用します。
・くさび型ビームスプリッター
くさび形ビームスプリッターは、反射と屈折によって、1つの入射光を複数の光に分離します。入射光は徐々に減衰しながら、様々な出射角の多数の出射光となります。それらの出射光の偏向角は計算で導き出せます。